クエの鳴く夜は恐ろしい

爆笑問題カーボーイ向けに投稿したショートショートショートを公開します

宇宙船

見浦   「ようやくこの宇宙船も軌道に乗り地球に到達できそうですね」
キャプテン「うむ、いろいろトラブルもあったが、みんな、よくやった」
見浦   「ただ、酸素発生装置が故障しているため、酸素は予備分しかありません」
キャプテン「残念ながらそうだ。地球にたどり着くには二人分の酸素しかないんだ。私はキャプテンとしてこの船を守らなければならないし、見浦は船のメンテナンスで必要だ。おい、田島」
田島   「はい」
キャプテン「分かってるな。お前の酸素はない」
田島   「ええ~、そんなの嫌ですよ。酸素がなかったら息苦しいじゃないですか」
キャプテン「息苦しいとかそういう話じゃないんだが、ここはひとつ我慢してくれ」
田島   「どれくらい酸素がない状態が続くんですか」
キャプテン「三日間だ。我慢してくれ」
田島   「じゃあ地球着いたらステーキおごってくださいよ」
キャプテン「ステーキとかそういう問題じゃないんだが、おごってやろう」
田島   「じゃあやります」
見浦   「キャプテン! 酸素発生装置がなぜか復旧しました! 全員無事で地球へ帰れます」
キャプテン「なんだと。でもすぐその装置は止めろ」
見浦   「なぜですか」
キャプテン「田島が無事に地球に着いたら、ステーキをおごらなければ、ならないからな」
田島   「ちょっと、キャプテンきついよお」
キャプテン「イッツ、アメリカンジョーク!」
三人   「ワッハッハッハッハ!」